就活特集を組んでいた雑誌にこんな記述を見つけました。
オフレコだから話せる採用担当の超「本音」週刊 東洋経済 2010年 11/13号 p.56
就活サイト経由で自社ページにアクセスすると、どの学生が何回アクセスしたか実はお見通し。回数が多く、一定大学レベルの学生に対してだけ、会社案内を出す。会では面接テクニックを教える。ぜひ入ってほしいので(多数)。
眉唾な噂ですけどね。
ここでは就活サイト⇒各社の採用サイト、という話しをしているようです。しかし普通に考えれば、就活サイト経由のログインだけをカウントして、直接に各社のサイトを見た回数をカウントしない訳が無いでしょう。なのでここでは「採用担当の方は、自社サイトへのログイン回数を見ているのかも」という噂だと捉えます。(ちなみに、就活サイトを経由しないとログインできない会社も存在します。そういう会社の事を言っているのでしょうかね?)
ログイン回数を1つの指標として採用するのは別に良いのですが…。今回はその数字には意味が無いですよ、という事を証明してみようと思います。
■いくつものサイトへ一気にログインする手順
01.「Autol」をダウンロードし適当に展開しておく。
02.「Proxomitron」をダウンロードし展開する。ダウンロードするのは「ProxN45j.zip」「proxcert.zip」「openssl-0.9.8-mod-rev1.zip」。本体のProxN45j.zipを展開したら、同じディレクトリにproxcert.zipとopenssl-0.9.8-mod-rev1.zipの中身を入れておく。
○非sslページ
03.この文章では各企業の採用ページへのログインを想定していますが、とりあえずサンプルとして、マイナビにログインしてみましょう。autolを起動したら、URL欄に「http://job.mynavi.jp/2012/」と入力し、「受信」をクリック。
04.「名前」欄にnameとかpassとかそれらしいのが出てくるまで、「送信先」欄からアドレスを選んで探す。(この場合はhttp://job.mynavi.jp/12/pc/NSLoginMLogin.doを選ぶ)
05.「memberId欄」と「password欄」に自分のIDとパスワードを入れます。「値」の欄の右側に「編集」ボタンがあるので、それをクリックして正しい値を入れる。
06.「オプション」欄に暗号化オプションがあるので、一応チェックを入れておく。
07.右下の「テスト」ボタンで動作をテストできます。正常に動いたら「作成」をクリックして保存。それをブラウザで開いてみて、ログインできるか確認しましょう。
○sslページ
08.次はsslページのログイン方法です。sslページの場合、autolとProxomitronを起動します。
09.autolの「プロクシサーバー」にチェックを入れ、中央の欄に「127.0.0.1」、ポートは「8080」を入力します。(Proxomitronは起動しておくだけで良い)
10.後は非sslページの手順と同じです。
※sslのサンプルとしてリクナビにログインしてみようとしたのですがダメでした。このように一部のサイトでは正常にログインできないです。上手く行かなければソース読んでちょっと修正すれば大丈夫な場合もあります。
○共通
11.この手順を繰り返し、ログインしたいサイトすべてについてhtmlを作成する。(よくわからない名前しか表示されない場合は、htmlコードを見て、該当するinputタブのname属性を確認しましょう。)どんな物が生成されるかは、古い資料ですがこちらなどをご覧ください。サイト毎に必要な情報を生成し、IDやパスワードのinputタグの属性をtype="hidden"にしてログインさせています。
12.全ての企業についてファイルを生成したら、適当なフォルダにまとめて入れておきましょう。
13.適当なhtmlを作り、iframeで先ほど生成したファイルを開くように指定する。例えばこんな感じ。(ホント適当ですみません。アドレスとか適宜書き変えて下さい)
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"> <html lang="ja"> <head> <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS"> <meta http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css"> <title>自動ログインhtml</title> </head> <body> ○○社 <p><iframe src="ログイン先/○○社.html" width="800" height="150">○○社</iframe></p> ××社 <p><iframe src="ログイン先/××社.html" width="800" height="150">××社</iframe></p> 以下、同じようなのが続く。 </body> </html>
14.今作ったhtmlをブラウザで開くと、全てのサイトに自動的にログインできます。あとは、ブラウザを起動した時このhtmlを開くように設定しておけば、毎日ログインしてる人のように見せる事ができます。(実際にやってみた所、autolだけに頼ると半分程度しか自動ログインできませんでした。ソースコードまで読んで修正すれば、9割のサイトでログインに成功しました)
■まとめ
・簡単にツールで対応できるので、ログイン回数には何の意味もありません(ログイン回数が多い事と熱心な事の間に相関はありません)
・こんな方法でログインしても何の意味もありません。
・きちんとサイトの情報を読みましょう。
・こんな事してないで勉強しましょう。
■最後に
・前提を拡大解釈し過ぎたかな・・・。
・今回はツールに頼った方法をとりました。自分でプログラミングできる人ならばもっと良い方法があるでしょう。
・就活サイトの中には、ログイン直後のページにログイン回数を表示しているサイトもあります。なぜその数字を就活生に対して見せる必要があるのか、理解に苦しみます。
・生成したファイルは厳重に管理して下さい!、適当に管理するとあなたの就活が人生ごと終了する可能性があります。