[追記]
初稿から2年以上経過し、内容が古くなっています。現状と乖離した箇所が増えてきました。
広告システムは日々進化しています。今の状況を知るには改めて調べた方が良いでしょう。
(2013.05.13追記)

スマートフォン向けの広告にその将来性を見込み様々な会社が参入して来ていますが、どれを選べば良いのでしょうか。いくつかの広告を比較してみましょう。

■AdMob
設置マニュアル:Google AdMob Ads Android Fundamentals - Google AdMob Ads SDK - Google Code

○メリット
・揺れはあるが、30~70%の表示率(google adsenseが表示されるようになり、表示率が上がった)
・まあまあ簡単に設置できる。
・広告に対して「android:layout_height="wrap_content"」が設定できるので、取得に失敗すると自動でそのレイアウトごと無かったことにできる。
・どんなジャンルの広告を出すか設定可能。
・自社広告を表示させる設定もできる(表示割合もを選択できる)
・海外向けアプリにも設置できる
・広告取得に失敗した時にonFailedToReceiveAdを呼べば色々便利。
・広告に色が設定できる。これにより、広告とアプリの雰囲気を合わせる事ができる。
例:チェックトレンドの場合
AdMobにグラデーションの色を設定した例

○デメリット
・表示率があまり高くない
・英語しか書いてない広告が出る時がある
・google adsense広告の表示ができるものの、文字だけで味気ない、ジャンプするのに2回クリックが必要、PCサイトに飛ばされる事が多い、と、良い広告とは言えないのではないか。(yahoo!モバゲーというPCからしか利用できないサイトに飛ばそうとする広告まである。これは広告出稿者にとっても損な話だ。)

○その他
・AdMobはGoogleの子会社(Google、モバイル広告大手のAdMobを7億5000万ドルで買収 - ITmedia News
・AdMobは「AdMob Mobile Analytics」というサービスもやっているが、googleも同様のGoogle Analytics for Mobileを提供しているので、今後どうなるのかはわからない。

○総評
・広告システムは優秀ですが、表示率の低さ、特に国内向け広告の表示率の低さが気になります。iPhoneとAndroidでも事情は違うようですが、Androidにおいて表示率は低いのでは。システム面の優秀さから、他の広告と組み合わせやすいのも特徴でしょう。




■AdLantis
設置方法:AdLantis Android SDK - AdLantis TechNote

○メリット
・広告の設置方法が簡単(xmlに追記は必要だが、javaのソースコードに追記が必要無い)
・広告の表示率が日本において結構高い(同じ広告が多いが、とりあえず表示される)
・横に長い広告も用意されている(特に設定しなくても自動的に表示される)

○デメリット
収益の受け取り方はどこに書いてあるんでしょう。他のサイト見ると毎月請求書を書かないといけないらしいんですけど、それすらAdLantisのサイト上に記述してないですね。今は普通に銀行口座を登録して振込してくれます。
・広告をLinearLayoutで囲っても「android:layout_height="wrap_content"」が設定できない。
・広告取得に失敗した時に何も呼ばれない(AdMobにおけるonFailedToReceiveAdのようなものがAndroid版だと無い)
・つまり、「取得できなければxmlのレイアウトごと消す」という動作ができない。
・ソースコードから広告呼び出しタイミングを制御できないので、制御しづらい。
・結構な割合で同じ広告。
・「キャッシングの広告は出したく無い」と思っても、そういった広告制限の設定はできない。(アダルト広告配信のみON/OFFが設定できる)
・インプレッション数は公表されているが、リクエスト数は公表されていないので表示率がわからない。

○その他
・AdLantisはGREEの子会社になった。ちなみにCAやDeNAもスマートフォン向けの広告会社を設立したりと、この辺りは日々変化している。(株式会社アトランティス ≫ プレスリリース ≫ グリー株式会社による当社子会社化についてサイバーエージェントとDeNA、スマートフォン向け広告会社設立 - ケータイ Watch

○総評
・端末を横にした時のレイアウトがあるなど、期待できる部分もかなりあります。が、現状ではシステム面や広告の制御があまりできず、扱いづらいです。

※補足
・AdLantis広告を一時的に消すには、AdLantisのレイアウトをLinearLayoutで囲み、android:visibility="gone"を設定してやれば良い。この時LinearLayoutにandroid:layout_height="wrap_content"を指定してしまうと、広告が画面一杯のサイズになってしまう。(AdMobのように自動で適切なサイズにはなってくれない。)
・報酬の支払いに関しては規約に「弊社は、原則として、報酬を毎月末締め、翌々月末日に媒体オーナーが別途指定する銀行口座へ振込むことにより支払います。」とあるので銀行振込だと思ったのですが、どこにも書いてありません。要するに問い合わせとかしないとわからない状況。
・画面横にした場合の広告はこのような感じになる。xmlファイルを2つ用意すれば端末の向きに合わせたレイアウトを設定できるので、そうすれば隙間無いように配置できるはず。以下にスクリーンショット。
adlantis001 adlantis002




■AdMaker (mediba ad powered by AdMaker)
設置方法:ログインしないと資料は見れません。広告設置にはjarファイルのインポート、xmlレイアウトへの追記、ソースコードへの追記、AndroidManifestへの追記、が必要。

○メリット
・日本国内において高い広告表示率(国により異なる。自社広告が表示されるのはテストの時だけ?)
・他社との業務提携により、海外配信もMojivaなどを通して行っているらしい(海外のアプリがMojivaを設置すると日本語の広告が配信されるらしいのは見た事があるが、AdMakerを設置した場合海外でどうなるかはわからない)
・設置はそれなりに簡単
・広告取得失敗時にonFailedToReceiveAdMakerを呼べば色々便利(SDK Ver1.1から実装)。(2011.05.29追記)
・自社広告も設定可能(広告掲載の審査があるので時間がかかる。どういう風に自社広告が設定できるのか不明)(審査があるのを知らずに、適当に作った画像upしてしまったが、キャンセル方法はweb上には用意されていない。後日丁寧にも「広告内容が表示されておりません」というメールが届きました、すみません・・・)

○デメリット
・登録時にメールで送られてくるパスワードの変更方法が無い、過去に収益の表記を間違えた事がある等、運営体制に疑問がある。
・アプリを申請してから広告が設定されるまでの間に人の手が入るので、登録に時間がかかる。
広告取得に失敗した時に何も呼ばれない(AdMobにおけるonFailedToReceiveAdのようなものがAndroid版だと無い)
・つまり、「取得できなければ別の広告を呼ぶ」という動作ができない。(方法はあるらしいがわからない。何かしらの工夫が必要)
SDK Ver1.1にてonFailedToReceiveAdMakerが実装されました。(2011.05.29追記)
・収益が表示されても、収益の表記が表示箇所によりずれがあり結局いくらなのかわからない時がある。
・最近は広告システムが不安定になりがち。収益表示が0になったり。(2011.05.29追記)

○総評
パスワードの件とかもあり不安な部分はあります。しかし表示率は高い為、そこは魅力と言えるでしょう。プログラム内での制御はそれなりに可能ですが、広告が呼べなかった時の扱いなどはまだ補強して欲しい部分。(2011.05.29修正)後は広告管理システムが不安定なのが不安材料か。

※補足
・名称変更がありました。「AdMaker」は「「mediba ad powered by AdMaker」」となります。(「mediba ad powered by AdMaker」をサービス展開 | 2011年 | 株式会社medibaTwitter / @kiyokb: 事業効率を高めるために、サービスの統合を進めていきま ...)(2011.09.01追記)




■まとめ
表にしてみました。
項目 AdMob AdLantis AdMaker
表示率 30~70%程度。
国・言語により異なる。国内は低い印象
高め 高め
クリック単価 $0.02~$0.14くらい
(レートにもよるが2円~11円くらい)
7.5円? 3~9円くらい?(単価は不明、平均値から推測)
収益の受け取り方法 paypal、振込(海外からの送金になるのでSWIFTコードのある銀行口座が必要) こちらから請求する?受け取り方法は不明 振込
対応地域 日本、海外
地域により表示率が異なる
日本 日本、海外(海外に配信してる会社と連携。実際どの程度表示されるかは不明)
広告の配信設定 配信する言語、広告の種類、自社広告表示割合、を設定可能 アダルト要素を含む広告配信の有無のみ設定可能 自社広告表示を設定可能(どう設定できるのかは不明)
広告自体の設定 広告の色、サイズが設定できる(AdSense等は適用外。あくまで一部の広告) 無し 無し
プログラム xmlとjavaから制御可能、エラー時に呼ばれるメソッドがある xmlのみで制御(簡単だとも言えるが制御しづらい場合もある) xmlとjavaから制御可能
xmlとjavaから制御可能、エラー時に呼ばれるメソッドがある。(2011.05.29に文章修正)


■コメント
・使ってみた感触だとAdMobが使いやすいです、それ以外のAdLantisとAdMakerではAdMakerの方が扱いやすそうですが、システム面がまだかなり不十分です不安定です。どの会社の広告も様々なアプリで使用されているようなので実績はあるようですが、不安なのも事実。(2011.05.29一部修正)
・私自身はAdMobを基本的に使っています。アプリのデザインに合わせて色を設定できるのが素晴らしいです。ただ表示率が低いのが難点。Google adsenseにはあまり魅力を感じませんが、とりあえず表示させています。
・AndroidでもiPhoneでもそうですが、何種類かの広告を組み合わせる事も可能なので、優先順位を決めて組み合わせるのが最も安定する方法なのかもしれません。